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 映画祭のレポートです。

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更新日 2009-01-04  

 

2008年9月20日(土)

『岩井俊二さっぽろシネマフェスティバル』いよいよ当日です!
今回は今までの上映会とは違い、俳優さんではなく監督の特集上映会です。そしてその監督は、なんとあの岩井俊二監督!ここ最近の原作映画化ばかりの映画界の中で、いつもオリジナル作品で勝負しているあの岩井俊二監督です。上映作品は悩みに悩んだ結果、『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(1994)『スワロウテイル』(1996)『花とアリス』(2004)の3作品に決定しました。どの作品もいまだに人気のある作品ばかりで、またあの名作をスクリーンで観られると思うと、スタッフの僕らもとても楽しみです!さて、今回はどんな上映会になるのでしょうか。
 
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この日のために何ヶ月も準備してきました。中でも「映画の空気」恒例の立体展示は過去最大規模の展示となりました。基本的に監督の作品が大好きなメンバーばかりな為、その思い入れも相当のもので展示にも自然と力が入ります。その準備作業でここ1ヶ月は毎日毎日エルプラザに通う日々。今回の会場は札幌駅北口にある公共施設、札幌エルプラザだからです。そしてこの上映会自体、エルプラザの5周年記念企画「おかげさまで5周年!エルプラ誕生祭」の一環としての企画なんです。エルプラザさんにはほんと色々と協力して頂きました。ここまでの展示が出来たのもエルプラザさんのおかげです。本当にありがとうございました。
 
当日、準備作業は数名のボランティアスタッフの方にもお願いして朝から大忙しです。題字を貼り付けたり、
ロビーに大きな¥マークを貼り付けたり、上映各作品の個別の展示もスゴイことになってます。
 
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『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は教室をモチーフにutiage05.jpgutiage04.jpg色々なものを作りました。壁に貼ってあった地図を作ったり、紙粘土を使ってあの映画の中の教室の様子を再現しました。当日あそこに貼ってあった「海」という字の習字は実際に僕らスタッフやエルプラザの職員の方々にも書いてもらったものです。さらに浴衣を用意したり、バス停も作っちゃいました。星座早見盤を利用した展示はお客さんが実際に触って体験できるとてもいい立体展示でしたね!やっぱり「触れる」ってのが映画の空気の展示ですから!
 
 
 

hana03.jpg『花とアリス』は、紙のお花でアーチを作ってその中に色々な写真を展示しました。当初の予定ではもっと大掛かりな仕掛けがあったのですが、ちょっと時間の都合で辞めることに…。反省点として次回に活かしたいと思います。そして体験型の展示として用意したのが、座布団のところです。床には寿限無も貼ったりしたので、皆さん実際に座布団に座って、記念撮影もされていたようですね。
 
 
 
 

 
そしてそして展示の中でも『スワロウテイル』にいたってはやりすぎです(笑)ロビーではなく、劇場内だけの展示にしたんですが、まず入ってビックリ!そこはまさにイエンタウンの世界!「YENTOWN BAND」のチラシを貼りまくったり、アゲハ蝶を作って色んな所に飛ばしたり、カセットテープまでも使って、あの雑多な空間をなんとか再現できないかがんばりました。そしてメインはあの青空市場の「塔」を作ってしまうという凝りようです。これを作るのにはホント苦労させられました。映画の空気スタッフだけでは無理で、エルプラザの職員の方にも手伝って頂いてなんとか完成させることができました。これには来場されたお客さんもビックリしたのではないでしょうか!
 
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他の企画として、「岩井俊二人気作品札幌ランキング」ということで、当日来場されたお客さんに一人1票で投票して頂きました。やっぱり1位は『スワロウテイル』で人気の高さが伺える結果となりました。以下、その結果です。
 
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1位『花とアリス』       21
2位『スワロウテイル』     19
3位『リリイ・シュシュのすべて』16
『Love Letter』        13
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』10
『undo』          10
『フライドドラゴンフィッシュ』8
『PiCNiC』     8
『四月物語』   7
『ARITA』    3
『市川崑物語』  3
 
さらに「岩井俊二監督へメッセージを送ろう」ということで監督へのメッセージカードをみなさんに書いて頂きました。これはしっかりまとめて監督へお渡ししました。
 
そして今回の特別企画、クイズ「岩井マニア」です。映画の空気はいつも、ゲストを札幌にお呼びした特集上映会を行っています。ですが残念ながら今回、監督はスケジュールの都合がつかずに来札できませんでした。その代わりにこの○×クイズ大会を行うことになったのです。上映会でクイズ大会をやるという試みは、ただ映画を観るだけではなく、観客参加型の上映会を目指す僕ら映画の空気としては一度はやりたい企画だったので、この機会にやらせて頂きました。
お客さんはやはり岩井俊二監督ファンの方が多いと思いましたので、中にはかなりマニアックなファンの方がいるのではと僕らスタッフも楽しみでした。スクリーンに問題を映して、お客さんは手で○×を作って解答していきます。残り10名の時点で全員前へ出てきてもらい、そこから最終決戦です。
 
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ここで皆さんに謝らなければならないことがありました。このクイズ大会の成績優秀者には、岩井監督直筆のサイン入りグッズをプレゼントするということでチラシやポスターに記載してあったのですが、これが残念ながらNGとなってしまったのです…。理由は監督ご本人の意向です。「サインは1対1でするものなので、景品にするというのはちょっと…」という事でした。岩井監督の事務所としてはOKをもらっていたので様々な告知に記載したのですが、残念がらこういう結果になり、楽しみにしていた皆様には本当に申し訳なく思います。以後こういう部分の確認はもっとしっかり行いたいと思います。
クイズ大会の成績優秀者の方(上位3名)には別のものをお渡しいたしました。
 
あとロビーに展示していたものとして、「岩井俊二監督からのコメント」がありました。これは今回、来札が叶わなかったということで、こちらで用意した質問に監督が答えてくださったものです。皆さんかなりじっくり見ていましたね。
 
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以上、今回の上映会の報告でした。
 
やはり今回もまだまだ反省点ばかりです。より良い上映会にしたいという気持ちは強いんですけれども、でもそれをしっかり形にしないといけません。ほんと難しいです。上映会をやればやるほど課題が見つかります。でも上映会の度に少しずつ成長している実感はあるので、これからもっともっと上を目指して行きたいと思います。
 
さあ、次回の上映会は何でしょうか?
誰の特集上映会でしょうか?
ゲストは誰でしょうか?
 
2009年の映画の空気をお楽しみに!